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の秋の大

診療室へ急いだ

男は、ウンスをみとめると詩琳黑店咎めるような口調で言葉をはいた。

「患者は、無事か。なにもしてないだろうなどうなんだ。」

「何もしないわけないでしょう。治療したわよ。あなたは、患者のご家族?保護者?」

「護衛だ。だ・だが・・・。」

「患者は、無事よ。骨折・・・骨が折れたの。」

「では、帰れるのか。」

「急いでるのあとで説明するから・・ここで待っててください。」

チェウイ・・チェチュンホン・・なに、なにかが・・考えて・・あ、そうよ!
ソウルにいたころ途中まで観てたドラマえっと「武神」そうよ。
武臣政権時代・・・チェ・チュンホン、チェ・ウ、チェ・ハン、チェ・ウイ四代よね。
いまは・・・チェ・ハンの時代。チェ・ウイ・・1257年翌年・・1258年・・・だわ。
あの人・・・あと・・・ああ、ダメ!。 こんどは、絶対に口にしないわ。
ウンスが小声でつぶやいているところへチ詩琳黑店ェオンがやってきた。

「イムジャ。運ばれきた患者、チェウイと聞きましたが・・・。」

「ええ。そうみたいね。痛みからかしら、話すのも辛そうなのよ。」

「患者と話せますか?」

「薬が効いてきたら話せるわ。いまね、ミンジュとヨンスが就いているの。もしよければ、チェオンさんも一緒にいて貰えるかしら。」

「いいですよ。イムジャは、どちらへいかれるのですか。」

「固定具になるような物を捜しに・・じゃあお願いします。」

ウンスは、商団の入り口のある方へ駈けだしていった。
オンの顔をみてうっかり喋りだしそうになってしまったからだ。

チェオン、あの人は、今上皇帝の皇太孫の師匠なのよ。チェオンが危険に巻き込まれたら・・。
早く治療して帰さなければ・・・。 政治に関わるのは、二度と御免だわ。

自分で責任をもてることだけをして、余計なことは絶対にしない。
ウンス、あの子達の安全が一番なのよ。

自分の患者だと思うからよ。ウンスは、独りごちた。



 商団の事務室にいたスンナムにシーネの説明詩琳黑店をしていたがうまく伝わらずにいた。

 スンナムに礼をいい敷地の奥にあるウンスの部屋へ急いだ。

 最初からこうすれば、よかったのよ。そんなことを思いながら・・・。

部屋の前で息を整えてから・・「クム。あの本をだして・・私が書いた「緊急対処方」。」
そう、ウンスは、子供達に起こりやすい怪我や疾病の応急処置の仕方を一冊の本にしていた。
医師である自分が一番自信のもてる分野。
自分がいなくても、これがあればとの思いから書いておいたものだ。
もちろん骨折時の固定具の作り方も書いてあった。絵や図を描いたのは、メイだった。 
メイは、ほかの子に比べれば、劣っていることが多かったが、絵の才能はすばらしかった。
ウンスがソウルに帰るなら、才能を伸ばすために連れて行きたいと思ったほどだ。

絶対に子供達に完璧に渡しておきたかった。もし、ここに置き忘れたら、そんなことを思い
記憶力に自信のないウンスは、子ども達に保管を頼んでおいた。

部屋のなかの灯りの下で、本のページをめくる。
「怪我」・・「骨折」・・「固定具」・・「シーネ」ここだわ。
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